
ファンは回るのに突然電源が落ちるBTOを、水冷クーラー交換で安定動作へ
今回は、東京都練馬区豊玉北のお客様より、
iiyama LEVEL∞ ILeDXs-G059-L117K-WASXBの
修理をご依頼いただきました。
症状は、パソコンの電源を入れても、
しばらくすると突然電源が落ちてしまうというものです。
診断したところ、簡易水冷CPUクーラーのポンプが作動しておらず、
冷却液をラジエーターへ循環させられない状態でした。
外側から見るとファンは回っていましたが、CPUの熱を運ぶポンプが停止していたため、
内部ではCPU温度が急速に上昇していました。
今回は、お客様のデータと使用環境を保持したまま、標準の120mm簡易水冷CPUクーラーから、
ケースに搭載可能な最大サイズとなる360mm簡易水冷CPUクーラーへ交換。
電源が落ちる症状を改善するとともに、冷却性能にも余裕を持たせた修理事例をご紹介します。
ご依頼のきっかけ:自作PCやBTOパソコンに強い修理店を検索
お客様はインターネットで修理先を探していた際に、
きむらパソコンが掲載している自作PCやゲーミングPCの修理記事をご覧になりました。
一般的なメーカー製パソコンだけでなく、
BTOパソコンの内部パーツの診断や交換にも対応できそうだと感じ、
ご相談くださったとのことです。
BTOパソコンやゲーミングPCは、
CPU、グラフィックボード、電源、冷却装置など、複数の高性能パーツで構成されています。
電源が落ちる症状だけでは原因を特定できないため、
パソコン全体を確認しながら、一つずつ故障箇所を切り分ける必要があります。
対象機種:iiyama LEVEL∞ ILeDXs-G059-L117K-WASXB
今回お預かりした機種は、
iiyama LEVEL∞ ILeDXs-G059-L117K-WASXBです。
高性能なパーツを搭載したフルタワー型のゲーミングPCで、
ゲームや動画編集など、負荷の高い作業にも使用されるモデルです。
高性能なCPUは処理能力が高い一方で、
使用中に発生する熱を適切に逃がす必要があります。
冷却装置に不具合が起きると、パソコンが部品を保護するために動作を遅くしたり、
突然電源を切ったりする場合があります。
症状:パソコンの電源がすぐに落ちる
お預かり時には電源を入れることはできましたが、
安定して使用できず、短時間で電源が落ちる状態でした。
ゲーミングPCの電源が突然落ちる場合、主に次のような原因が考えられます。
- CPU温度の異常な上昇
- 水冷CPUクーラーのポンプ故障
- 電源ユニットの出力不足や故障
- メモリやグラフィックボードの不具合
- マザーボードの故障
- 内部のホコリや通気不足
- 配線やパーツの接触不良
電源が落ちる症状だけを見て、電源ユニットの故障と決めつけることはできません。
今回はCPU温度や冷却装置の動作を確認し、原因を慎重に切り分けました。
ファンが回っていても、水冷クーラーが正常とは限りません
簡易水冷CPUクーラーには、主にファン・ラジエーター・ポンプが使われています。
CPUから発生した熱を冷却液でラジエーターまで運び、
ラジエーターへ取り付けられたファンで熱を外へ逃がす仕組みです。
そのため、ラジエーターのファンが回っていても、
冷却液を循環させるポンプが停止していれば、CPUの熱を正常に運ぶことができません。
見た目ではファンが動いているため、冷却装置の故障に気付きにくい点が、
簡易水冷トラブルの難しいところです。
診断結果:水冷ポンプの停止によるCPU冷却不良
CPU温度、ファンの回転、ポンプの動作などを確認した結果、
簡易水冷CPUクーラーのポンプが作動していないことが分かりました。
ポンプが停止していたため、CPUで温められた冷却液がラジエーターへ循環せず、
CPU付近に熱がこもる状態となっていました。
その結果、CPU温度が急速に上昇し、部品を熱から守るための保護機能が働いて、
パソコンの電源が落ちていました。
CPUやグラフィックボードなどの主要パーツではなく、交換可能な冷却部品の不具合だったため、
パソコン本体を買い替えずに修理できる状態でした。
お客様が心配されていたこと:データを残したまま修理できるか
お客様は、電源が落ちる症状を改善できるかという点に加えて、
保存されているデータや現在の使用環境を残せるかを心配されていました。
今回の故障箇所はCPUの冷却装置であり、
SSDの初期化やWindowsの再インストールを必要とする修理ではありませんでした。
ストレージやWindows環境へ不要な変更を加えず、データ保持を優先して作業を進めました。

当社の作業内容:120mmから360mm簡易水冷へ交換
1.電源・温度・冷却装置を診断
電源が落ちる原因は、水冷クーラーだけとは限りません。
CPU温度、ポンプの動作、電源供給、メモリやグラフィックボードなどを確認し、
簡易水冷CPUクーラーの故障であることを切り分けました。
2.メーカー独自ケースに合う汎用パーツを選定
今回のLEVEL∞にはメーカー独自のPCケースが使用されており、
市販の水冷CPUクーラーであれば、どの製品でも取り付けられるわけではありません。
ラジエーターの取り付け位置やネジ穴、マザーボードやメモリとの干渉、
チューブの長さ、配線経路などを確認しました。
冷却性能だけで部品を選ぶのではなく、ケース内へ安全に設置できるかを確認したうえで、
適合する汎用パーツを選定しています。
3.360mm簡易水冷CPUクーラーへ交換
標準で搭載されていた120mm簡易水冷CPUクーラーを取り外し、
今回のケースへ搭載可能な最大サイズとなる360mm簡易水冷CPUクーラーへ交換しました。
大型のラジエーターと複数のファンを使用することで、
従来よりも余裕を持ってCPUの熱を放出できる構成となりました。
単に故障前の状態へ戻すだけでなく、今後の安定性も考えた冷却構成へ仕上げています。
4.交換後の温度と安定性を確認
交換後は、ポンプと各ファンが正常に動作していることを確認しました。
あわせて、CPU温度の推移、Windowsの起動、再起動、高負荷時の動作などを確認し、
電源が落ちる症状が改善していることを確認しました。
保存されていたデータや使用環境にも問題はなく、
これまでどおり使用できる状態でご返却しています。
120mmから360mmへ交換して冷却性能を強化
水冷CPUクーラーの性能は、ラジエーターの大きさだけで決まるものではありません。
しかし、今回のような高性能ゲーミングPCでは、
ケースと内部構成に合った大型ラジエーターを使用することで、
冷却に余裕を持たせられる場合があります。
今回の修理後には、次の改善を確認できました。
- 電源がすぐ落ちる症状が改善した
- CPU温度が安定した
- 高い負荷をかけた際も安定して動作した
- 従来より冷却に余裕のある構成となった
- データと使用環境をそのまま保持できた
ただし、すべてのPCケースへ360mm水冷クーラーを取り付けられるわけではありません。
ケースの寸法やパーツ構成によっては、240mmや280mmの水冷クーラー、
または空冷式CPUクーラーの方が適している場合もあります。
同じ機種で温度が気になる時のチェックポイント
iiyama LEVEL∞などの水冷ゲーミングPCで、
次の症状がある場合は冷却装置の点検をご検討ください。
- 起動後、短時間で電源が落ちる
- ゲーム中に突然再起動する
- 以前よりファンの音が大きくなった
- ファンは回っているのにCPU温度が高い
- パソコンの動作が急に遅くなる
- CPU温度の警告が表示される
- 以前より本体から強い熱を感じる
電源が落ちた後に何度も起動を繰り返すと、
高温状態が続き、ほかの部品へ負担をかける可能性があります。
大切なデータが保存されている場合は、
無理に使用を続けず、早めに状態を確認することが大切です。
お客様のご感想
診断結果をご説明したところ、お客様からは、
「CPUやグラフィックボードなどの致命的な故障ではなく、交換できる冷却部品の故障でよかった」
と、安心されたご様子でお言葉をいただきました。
電源が落ちる症状が改善し、データや現在の使用環境もそのまま使用できる状態となったことを
お喜びいただけました。
担当より:ファンが回っていても、水冷ポンプが動いているとは限りません
この度は、きむらパソコンへiiyama LEVEL∞の修理をご依頼いただき、
誠にありがとうございました。
今回は、簡易水冷CPUクーラーのポンプが作動しておらず、
冷却液をラジエーターへ循環させられないことが、電源落ちの原因でした。
標準の120mm水冷CPUクーラーから、
ケースに搭載可能な360mm水冷CPUクーラーへ交換したことで、
症状の改善だけでなく、冷却性能にも余裕を持たせることができました。
同じ製品や水冷式ゲーミングPCをお使いで、
CPU温度、突然の電源落ち、ファンの音などが気になる方は、
冷却装置を含めてパソコン全体の状態を確認いたします。
市販パーツをそのまま取り付けられないメーカー独自ケースでも、
内部寸法や構成を確認し、使用可能な部品をご提案します。
原因が分からないまま部品を購入する前に、どうぞお気軽にご相談ください。
iiyama LEVEL∞の水冷修理・パーツ交換をご相談ください
きむらパソコンでは、iiyama LEVEL∞をはじめ、
自作PCやBTOゲーミングPCの診断・修理に対応しています。
- パソコンの電源がすぐに落ちる
- ゲーム中に突然再起動する
- 水冷ポンプが動いているか分からない
- CPU温度が異常に高い
- 簡易水冷CPUクーラーを交換したい
- メーカー独自ケースに合う部品を選んでほしい
- データや現在の環境を残したまま修理したい
電源が落ちる原因は冷却装置だけとは限りません。
電源、CPU、メモリ、グラフィックボード、マザーボードなどを確認し、
必要な修理をご案内します。
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