レノボはパソコン業界において最大手ともいえる人気メーカーですが「故障が多い」「買わないほうがいい」というネガティブな口コミもたびたび目にします。
この記事では、そんな噂の真偽と、故障が疑われた際の対処法、世界トップシェアを誇るレノボ製パソコンを選ぶメリットを紹介します。
パソコン購入で迷っている方や「レノボが欲しいけれど悪評が気になる」という方はぜひ参考になさってください。
レノボのパソコンは故障しやすいって本当?
レノボは中国の電子機器メーカーであり、ノートパソコンやデスクトップパソコン、タブレットといった豊富なラインナップを展開しています。
なかでもノートパソコン“ThinkPad”シリーズは、耐久性が高くビジネス向けに人気であり、個人向けの“IdeaPad”シリーズは軽量で持ち運びやすく手頃な価格が評価されています。
そんなレノボの製品は、コストダウンを追求して作られているため、廉価モデルは他社メーカーと比較して部品の品質が低いことがあります。
そのため、「故障しやすい」と、以前からささやかれてきました。
そうした廉価モデルを購入した一部のユーザーが故障や不具合を経験し、「壊れやすい」という情報を発信したのが噂の始まりのようです。
なお、高価格帯のモデルやビジネス向け製品では耐久性に優れたものが多く、そのクラスの製品については「壊れやすい」という声は聞かれません。
あくまでも廉価モデルにおいては、コスト面を重視して作られているために、故障しやすい節が一定あるのかもしれません。
「レノボのパソコンはやめたほうがいい」と言われる理由
しかし、「レノボのパソコンはやめておけ」「買ってはいけない」と言われる理由は、“壊れやすいから”だけではありません。
例を挙げるなら、サポート体制への不満がその一つです。
これは、レノボと提携して日本国内でのサポートをNECに対し、「問い合わせ対応が遅い」「修理に時間がかかる」といった不満がユーザーから寄せられたのが原因です。
またそのほかにも、“レノボ製パソコン”を「おすすめしない」といわれる背景を探ってみると、次のようなものがありました。
過去の不祥事によって危険視されているから
レノボ製パソコンへの不信感は、過去の不祥事が尾を引いているから、という事情もあります。
これは、2014年9~12月に発売されたレノボの家庭向けパソコンに、最初からインストールされていたアドウェアのソフトが事の発端です。
このソフトは、IDやパスワードを勝手に解除する機能がついており、起動させるとユーザーの個人情報を抜き取ってしまうという危険なものでした。
さらに通信にも割り込み、セキュリティを脆弱にする危険性もありました。
「レノボが意図的に情報を抜く目的でインストールしたのでは」との疑惑をよんだこの事件によりレノボへの信頼は大きく損なわれます。
アメリカ政府も問題視し、数多くの集団訴訟が起きています。
一連の騒動に対しレノボは、信頼回復に努めながら、今後出荷するパソコンには不要なソフトウェアをインストールしないことを明言しました。
2017年 には、米連邦取引委員会による集団訴訟も和解しましたが、この不祥事がその後もマイナスイメージとして残ったのは事実です。
アメリカではあまり推奨されていないから
アメリカ国防省は現在、レノボ製パソコンの使用を禁止しています。
これに加え、アメリカを含むいくつかの国で使用が禁止されたという噂が立ったことも、“レノボは危険”というイメージダウンにつながったといえます。
背景には上記の危険ソフト事件や、米国と政治的に敵対する中国メーカーのパソコンをペンタゴン中枢で使用する危険性への懸念があったのは事実です。
ただし、これは米国の政府レベルの話であって、コスパの良いレノボ製パソコンの人気は民間では非常に高く、多くの企業や州でレノボ製のパソコンが使用されています。
レノボ本店も米国にあり、国内で高い認知度を誇っています。
中国製であることに不安を感じる方もいるから
レノボは本店をアメリカに、本社を香港に置く企業ですが、本籍は中国メーカーです。
いまだに根強い、中国製品への不信感も「レノボは買わないほうがいい」と言われる根底にあるのでしょう。
しかしながら、レノボは中国国内のみでパソコンを作っているわけではありません。
たとえば、IBMが手がけていたパソコン事業を買収し、ビジネス向けノートパソコンのThinkPadを継承したのもその一例です。
日本のNECや富士通とも事業統合を行っており、山形県米沢市ではレノボのThinkPadが“米沢生産モデル”という名前で4機種生産・販売されています。
現在ThinkPadは、横浜にある大和研究所で技術開発が行われているため、中身は日本製といってもよいパソコンです。
“レノボ製のパソコン=中国製”とはもはや言い切れないわけです。
状態別!レノボのパソコンで故障が疑われるときの対処法
ここからは、レノボのパソコンで不具合が生じ、「故障かも」となった際に、取るべき対処法を取り上げます。
特に廉価モデルで起こりがちであり、パソコンは起動するが画面が黒いままだったり、ロゴは表示されるものの先に進まなかったりと、トラブルの症状はさまざまです。
まずは、パソコンの状態別に起動エラーの原因と対処法を紹介します。
原因が判明すれば対処しやすく、簡単なエラーなら一定時間が経てば元の状態に戻るケースがほとんどです。
画面が黒いままフリーズしている場合
本来電源ボタンを押したあとに表示されるメーカーのロゴが出ず、黒い画面のままフリーズしている場合は、内部部品の故障や内部に電気が溜まる”帯電”が原因と考えられます。
電源ボタンを押してもファンの回転音がしない、あるいは電源ランプがつかない場合は、普段よりも強く、そして長くボタンを押してみてください。
後者の場合は、周辺機器を取り外し放電してみると、パソコン内部に溜まった電力が抜けて改善されることがあります。
また、電源が入り、メーカーロゴは表示されるものの、先に進まない場合は、ハードディスク(HDD)の不具合が考えられます。
電源のランプが点滅している場合
電源インジケーターランプの点滅は、スリープ状態や休止状態であることを知らせています。
ランプの点滅とその状態については、下記をご参照ください。
レノボ製パソコンの電源が点滅した際の詳細
パソコンはどんな状態か | ランプの色など | 詳細 |
スリープ状態 | 緑:スリープモード | 緑色に点滅:スリープか休止状態、または通常の状態に復帰中 |
バッテリーの状態 | 緑:20%以上(バッテリー残量) オレンジ:5%~20%以上(バッテリー残量) オレンジ色に速く点滅:5%未満(バッテリー残量) |
|
Bluetoothの状態 | 緑:電波リンクの使用準備ができているかデータの転送中 | 消灯:Bluetooth機能は無効に |
ワイヤレスLAN/ワイヤレスWAN/WiMAXの状態 | 緑:ワイヤレスLAN機能、ワイヤレスWAN機能、WiMAX機能が有効。電波リンクの使用準備ができているかデータの転送中 | 消灯:ワイヤレスネットワークデバイスが無効になっているか電波の電源切れ |
警戒音が鳴っている場合
パソコンの電源を入れた直後にビープ音(警戒音)が鳴るのは、ドライブにCDやDVDが入っているためです。
まずは、これらを取り除いてから正常に起動するか確認してみましょう。
周辺機器を取り外し、放電処置を試すこともお忘れなく。
もし改善がみられなければ、スタートアップ修復やシステムの復元、BIOSの初期化などを試す必要があります。
カメラが起動しない場合
パソコンに内蔵されているカメラが起動しない場合は、キーボードのFn+F8を同時に、あるいは、F8キーを単独で押してみてください。
そのうえでカメラが起動しない場合は、クイック設定からカメラオプションが有効になっているかどうか確認してください。
無効になっていたら、有効に切り替えましょう。
それでも起動しなければ、デバイスマネージャーからカメラを選択し、“デバイスを有効にする”を押してみてください。
レノボのパソコンが起動しないときはどうすればよい?
ここまで紹介した、レノボ製パソコンの起動後の不具合や動作異常への対処法を試しても、パソコンが起動しない場合や電源がつかない場合はどうしたらよいでしょうか。
そんなときは次に紹介する6つの対処法をお試しください。
ポイント①電源を確認する
まずは、パソコン本体の電源が入っているか確認しましょう。
パソコンの電源ボタンを強く押し、外部モニターとつながっている場合は外部モニターの電源と、パソコンと接続されているかの確認も。
電源ケーブルが緩んでしまうと、正常に電力供給されずに、バッテリー切れを起こしていることもあります。
ポイント②周辺機器を取り外す
パソコンにCDやDVDなどが入ったままの状態で起動すると、ウインドウズが正常に立ち上がらないことがあります。
ドライブに何も入っていない状態でも起動エラーが改善しない場合は、ほかの周辺機器の影響を受けている可能性もあるので、すべて取り外してから再起動してみてください。
ポイント③放電する
前述した通り、パソコン本体に不要な電気が帯電してしまうと、正常に起動しない、電源がつかないといった症状が現れることがあります。
この場合は、機器の電源を切ったあとでケーブル類をすべて外したあと、数分から数時間放置して放電しましょう。
ノートパソコンの場合は、バッテリーも外す必要があります。
時間が経過したら、必要なケーブル類を再接続して電源を入れ、症状が改善されたか確認します。
もし、放電処置を行っても症状が改善されない場合は、OSやアプリケーション自体のトラブルが考えられます。
ポイント④BIOSを初期化する
パソコンを動かす基礎的プログラムであるBIOS(バイオス)の初期化も有効です。
ウインドウズなどのOSが起動する前に動作し、ハードウェアの管理と制御を行う役割を担います。
BIOSの起動が正常に行われないと、パソコン本体も立ち上がりません。
初期化して工場出荷時の状態に戻せば、不具合が解消する可能性があります。
初期化の手順としては、まずパソコン起動時に特定のキー(F2、Delete、F10など)を押して、BIOS設定画面に入りましょう。
そこから“Load Optimized Defaults”や“Load Default Settings”などの項目を選択して初期化し、設定を保存して再起動をかけて終了です。
ただし、BIOSの設定変更はハードルが高い作業なので、専門的な知識と理解を持つ人が行わなければなりません。
システムの不安定化や喪失、さらにはハードウェアの破損を招く可能性があります。
自信がない場合は、メーカーのテクニカルサポートなどの専門家に依頼しましょう。
ポイント⑤セーフモードでウインドウズを起動する
セーフモードとは、ウインドウズを起動する際に最小限のドライバーや、機能のみで起動させる診断モードのことです。
問題となるアプリケーションをアンインストールしたり、データのバックアップなどメンテナンス作業を行ったりできます。
セーフモードを終了するには、スタート→電源マーク→シャットダウンまたは再起動の順にクリックします。
ポイント⑥パソコンを初期化する
パソコンの初期化を実行すると、工場出荷時の状態に戻すことができます。
ただし、パソコンに保存されていたデータや設定などがすべてリセットされるため、最終手段と考えてください。
初期化は、パソコンが起動しない状態からでも行うことができます。
また、ウインドウズ10、11の場合とウインドウズ7、8とでは手順が異なります。
パソコンの初期化完了後は、セキュリティソフトが機能しておらず、コンピューターウイルスに感染しやすいので注意が必要です。
そもそもパソコンの寿命はどのくらい?
レノボ製品に限らず、そもそもパソコンの寿命はどのくらいと考えておけばいいのでしょうか。
一般的にノートブックの寿命は3年から5年、デスクトップでは5年程度が目安です。
しかし使用頻度や使い方によっては、10年程度持つ場合もあります。
レノボのパソコンの特徴
レノボのパソコンと聞くと、法人向けのイメージを持たれる方が多いようです。
買収したIBMが法人向けパソコンに強い部門だったことや、前述の理由から「一般ユーザー向けの廉価モデルは質が劣る」と思うユーザーが少なくないためです。
しかし、個人ユーザー向けのレノボが粗悪品のような評価は誤解です。
法人向けパソコンに求められている「簡単に壊れない頑丈さ」「カスタムの自由度」「誰でも使える汎用性」といった性能は、個人ユーザー向けも同じだからです。
そもそも法人顧客が多いということは、多くの企業が導入するほど優れたパソコンであることの証拠です。
それでは、レノボ製パソコンの特徴をいくつか見ていきましょう。
レノボのパソコンを選ぶメリット
レノボのパソコンを選ぶことには、さまざまなメリットがあります。
順番に見ていきましょう。
これを読めば、レノボを購入対象から外していた方でも、検討対象に入ってくるかもしれません。
メリット①コストパフォーマンスが高い
レノボ製パソコンの一番の特徴は、性能と価格のバランスが良い点です。
つまりコストパフォーマンスが高いということです。
公式オンラインサイトでは頻繁にセールが行われており、ディスカウント価格で人気モデルが提供されています。
競争率は高いですが、なかには50%以上安く購入できる商品もあります。
パソコンは高い買い物だからこそ、同性能・同品質なら安いほうがよいですよね。
メリット②耐久性に優れている
パソコンは衝撃や熱に非常に弱い機械のため、レノボは一貫して頑丈で耐久性の高いパソコンの製造に力を入れてきました。
レノボのパソコンは、衝撃、振動、開閉耐久、高温、低温、加圧、振動、ファン性能など、200種類以上の厳しい審査をクリアし、高い耐久性を実証済みです。
法人モデルのThinkPadは飲み物をこぼしても大丈夫なように設計されているほか、静電気テストでも4,000V(コネクタ部分などは8,000V)のレベルをクリアしています。
メリット③自由にカスタマイズできる
他社メーカーの製品と比較して、レノボ製パソコンはカスタマイズ性が非常に高いことで知られています。
グラフィックボードなどの重要パーツを変更できるうえ、液晶ディスプレイの種類を選ぶことも可能です。
プロセッサーに関しても、Intel社だけでなくAMD社のCPUを選べます。
こうしたカスタマイズ性の高さが、パソコン上級者からレノボが選ばれる理由の一つとなっているのです。
メリット④何度もグッドデザイン賞を受賞した事例がある
レノボのパソコンは、おしゃれなデザイン性とくらしや社会を豊かにするデザインを表彰する“グッドデザイン賞”を、これまでに何度も受賞しています。
それだけ多くの価値をユーザーに提供してきたパソコンといえるでしょう。
2022年度は、ThinkPadの梱包パッケージもグッドデザイン賞を受賞しました。
また、Yoga Slim 7i Carbonをはじめ、世界三大デザイン賞の一つ、レッド・ドット・デザイン賞を受賞したパソコンもあります。
高性能でかつ見た目も優れたノートパソコンを選ぶなら、レノボが有力な候補といえます。
メリット⑤キャンペーンを実施していることが多い
お伝えした通り、レノボでは個人向け、法人向けにそれぞれお買い得キャンペーンを多数実施しています。
実施スケジュールや内容はホームページに出ているので調べてみてください。
現在展開中の一例を挙げると、個人向けでは“四半期決算セール”“アップグレード半額祭!”プレミアサポートプラス“”クレイジーキャンペーン“”シニア優待プログラム“などです。
法人向けでは、“ラスト72時間セール”“プレミア保証半額特典”“ポイント増量会場”“学生向け限定特典”“レノボアウトレット”“JACCS48分割払い手数料ゼロキャンペーン”などです。
レノボの公式サイトのセールとしては、ブラックフライデー、年末年始、決算セール(11月・12月・3月)や週末限定セールやフラッシュセールがあります。
メリット⑥ラインナップが豊富である
レノボのパソコンは、品揃えや取り扱いラインナップが豊富なので、目的に合う製品がきっと見つかるはずです。
ノートパソコン、デスクトップパソコン、タブレットパソコンで複数のブランドがあり、そのなかでさらにシリーズが分かれます。
特に、ノートパソコンは代表的なThinkpadやIdeapadのほかに計6つのブランドがあり、薄型軽量のXシリーズやハイスペックなTシリーズなどが存在します。
また、前述した通り、カスタマイズ性が非常に高く、同じモデルでもプロセッサーやメモリ、ディスプレイなどを自由に変更できます。
ラインナップが豊富すぎると迷ってしまうかもしれませんが、それぞれのブランドには特徴があるため、目的に合わせて選ぶのがおすすめです。
以下はレノボ製のノートパソコンのブランドです。
レノボ製のノートパソコンのブランド
- ThinkPad
- ThinkBook
- YOGA
- Legion
- IdeaPad
- Lenovo
簡単にそれぞれのブランドの特徴を紹介します。
まず、高品質なビジネス向けモデルであるThinkPadはレノボの代表格ともいえるブランドで、IBMから引き継いだブランドです。
近年のモデルは、リモートワークやオンライン会議でもプライバシーを守れる開閉式カメラカバーのThinkShutterを備えています。
ThinkBookシリーズも、コスパの良さを求めるビジネスパーソン向けのブランドです。
持ち運び安さを重視してボディには軽量なアルミニウムを採用しています。
超薄型でありながらパワフルに使いこなせるYOGAは、多くの賞も受賞しているプレミアムノートブックです。
ディスプレイは、ノートパソコンとしてもタブレットとしてもニーズに合わせた使い方ができるコンバーチブルタイプです。
また、Legionはオンラインゲームを楽しむために開発されたゲーミングパソコンで、Legionはデスクトップ型も販売されています。
CPUやグラフィック性能にこだわり、3Dゲームでもサクサク楽しめるハイスペックなマシンがラインナップされているのが特徴です。
リーズナブルでありながら初心者向けのエントリーモデルから、上級者向けのハイスペックモデルまでそろっているのがIdeaPadです。
最新のプロセッサーやグラフィックを採用し、ゲーミングパソコンや2in1タイプも登場しています。
会社名を冠したLenovoは、コスパを重視のブランドで、5万円台で購入できるモデルもあります。
たとえばLenovo V14 Gen 4 AMDはハイスペックながら5万円台を実現、2台目のパソコンを探している方にもぴったりです。
メリット⑦サポート体制が整っている
レノボはサポート体制にも定評があります。
レノボの日本法人から購入した製品であれば、すべての修理はNECパーソナルコンピュータ群馬事業所で行われます。
電話サポートや修理、配送などもNECと協力して行っているので、その点も安心です。
希望する日を予約すれば、技術スタッフから操作の説明を受けることも可能です。
すべての製品に1年保証が付き、故障があれば送料無料で保証サービスを利用できます。
また、保証期間の延長や落下、水漏れなどのトラブルに備えるアクシデント・ダメージ・プロテクションも有償サービスとして用意されています。
レノボパソコンが向いている人・向いていない人
さまざまな評判があるレノボですが、世界トップシェアを誇るだけあって価格や品質も評価されていることがわかりました。
では、どのような人にレノボのパソコンが向いているのか、ここではレノボをおすすめする人・おすすめしない人の特徴を紹介します。
レノボパソコンが向いている人
レノボ製パソコンをおすすめしたいのは、まずできるだけ安いパソコンを求めている人です。
レノボのパソコンはほかのメーカーよりも、リーズナブルな価格で同程度のスペックを誇るモデルを豊富に展開されています。
そのため、ビジネスシーンで活用できるパソコンが欲しい人にはレノボは向いているわけです。
ビジネス用ノートパソコンの世界的な人気モデルThinkPadをはじめ、ThinkBookやLenovoなど、ビジネスシーンに適した豊富なラインナップのなかから選ぶことができます。
また、頑丈さがウリの一つであるレノボ製パソコンの長所が存分に発揮できるため、パソコンを持ち歩くことが多い人や子ども用パソコンにもおすすめです。
うっかり落としたり飲み物をこぼしてしまったりというリスクにも、アクシデント・ダメージ・プロテクション(有償)が備えになるので安心です。
レノボ製パソコンが向いている人のポイントとして
- できるだけ廉価なパソコンを求めている人
- ビジネスシーンで活用できるパソコンが欲しい人
- パソコンを持ち歩くことが多い人
- 子ども用のパソコンを探している人
が考えられます。
レノボパソコンが向いていない人
中国メーカーへの信頼感が乏しい人、macOSを使用したい人、デスクトップパソコンを使用したい人などは、ほかのメーカーのパソコンをお探しになることをおすすめします。
中国メーカーのものを避けたい層は、一定数いらっしゃいます。
ただ前述の通り、レノボは日本のNECや富士通とも事業統合を行い、サポート体制でも協力しています。
購入を検討する際には、実態面で純粋な中国メーカーとは言えない点も考慮してみましょう。
なお、macOSが搭載されているのはAppleのパソコンだけなので、macOSを最優先に選びたい方は、Apple製品を選ぶほかに選択肢はありません。
また、レノボにもThinkCentre、Idea Centre、Legion、WorkStationなど、デスクトップのラインナップはありますが、ノートパソコンほど種類は多くありません。
デスクトップパソコンを検討する場合は、レノボ製以外のメーカーの製品と価格面や性能面を比較してみましょう。
レノボ製パソコンが向いていない人のポイントとして
- 中国メーカー製品の購入に抵抗がある人
- macOSを使用したい人
- デスクトップパソコンを探している人
このほか、日本メーカーにこだわりたい場合や、長期の手厚いサポートを求めたい人、またゲーミングPCを求めるケースでもレノボ製品は向いていません。
レノボのパソコンを長く使用するためにできること
ここでは、レノボ製パソコンの起動エラーを防ぐために気をつけたいポイントをまとめておきます。
パソコンが起動しない、電源がつかないといった症状が頻発しないように、日頃から以下の行動を心がけてみてください。
定期的にメンテナンスを実施する
レノボ製パソコンを長く快適に使うためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
具体的には、ソフトウェアのアップデートや不要なファイルの削除、ウイルス対策ソフトの導入および更新、そしてハードウェアの掃除などが挙げられます。
定期的なメンテナンスを実施すればパソコンの寿命が延び、パフォーマンスの維持につながるはずです。
こまめにアップデートを実施する
ウインドウズアップデートを定期的に実施し、常に最新の状態を保ちたいところです。
コンピューターウイルスに感染すると、パソコンが起動しない、電源がつかないなどの症状が現れることは珍しくありません。
ウインドウズアップデートは、セキュリティ上の欠陥を修正し、パソコンの安全性を保つための機能です。
OSのバージョンアップに加えて、アプリケーションやソフトウェアも常に最新のバージョンに更新しておきましょう。
セキュリティ対策ソフトを導入する
コンピューターウイルスの感染を防ぐために、セキュリティ対策ソフトを導入するのも大切です。
万が一、パソコンのコンピューターウイルスがレノボ製パソコン内に混入してしまうと、起動エラーだけではなく、下記のトラブルに見舞われるおそれもあります。
コンピューターウイルス感染リスクの例として
- パソコンに保存されているデータを盗まれる
- クレジットカードを不正利用される
- 個人情報を悪用される
これらは被害のほんの一例ですから、セキュリティ対策ソフトの導入は必須です。
セキュリティ対策ソフトをインストールしたあとも定期的に更新を行い、常に最新の状態にしておくことをおすすめします。
パソコンの初期化を行った場合は、セキュリティ対策ソフトがアンインストールされているので、再度インストールして更新してください。
すでにセキュリティ対策ソフトを導入済みであれば、適切な時期に最新バージョンに更新しておきましょう。
充電が終わったら電源を落とす
ノートパソコンのバッテリーの取り扱いには注意が必要です。
バッテリーの劣化が進むと、パソコンの電源がつかなかったり、起動しなかったりといった症状が発生しやすくなるためです。
レノボに使用されているバッテリーの寿命は2~5年程度ですが、充電をしながら重たい作業を行ったりすると、寿命が短くなってしまいます。
そのため、真夏の高温の環境下でパソコンを使用するのもよくありません。
レノボ製のパソコンを使用するにあたって、できるだけバッテリーを長持ちさせるために以下のコツを押さえておきましょう。
バッテリーの寿命を長持ちさせるコツとして
- 100%までフル充電しない
- 高温・低温を避ける
- 長期間パソコンを使用しないときは電源ケーブルを抜く
- 衝撃を与えない工夫する
バッテリーは満充電に近い状態だと劣化が進みやすくなるので、もっとも負荷の少ない50~80%の状態で使用するよう心がけましょう。
熱がこもらないように注意する
バッテリーだけではなく、パソコン本体やほかの内蔵機器も、高温・低温な環境に弱いので、夏場は特に、通気性の良い場所で使用することが重要です。
また、冷却ファンの吸排気口にホコリが溜まると冷却効果が低下し、内部の温度が上昇してしまうおそれがあります。
定期的に掃除機などでホコリを除去しましょう。
湿気のないところに置いておく
パソコンは湿気に弱い精密機械なので、多湿の環境下で保管するのは避けましょう。
湿気は導電性の高い部分に水分がたまってショートしたり、電子部品や基板を腐食させ、故障の原因になったりします。
また、室内外の気温差が大きい夏場は結露が生じて、パソコンが故障する可能性が高まるので、梅雨時から夏場の時期には特に注意が必要です。
強い衝撃を与えないように注意する
パソコンは精密機器なので衝撃に強くありません。
特にハードディスクは、稼働中に衝撃を受けるとデータが破損するおそれがあります。
衝撃を与えないように丁寧に扱う、持ち運びの際は衝撃に強いパソコンケースに入れるなどして大切に扱うようにしましょう。
レノボのパソコンが故障したらどうすればよい?
レノボのパソコンが起動しない、電源がつかないといった問題への対処や、レノボのパソコンを長く使用するためのコツについて解説してきました。
こうした処置によって、パソコンの不具合が治って復旧すればよいですが、問題の原因を特定し、改善するのは簡単ではないため、メーカーや修理業者に任せてしまうのも一手です。
メーカーの保証期間内で条件を満たせば、無償でバッテリー交換などに応じてもらえます。
修理を依頼する
レノボは、最長3年まで保証期間を延長することができるので、ご自身の契約内容を確認し、メーカー保証内であったらメーカーに修理をお任せしましょう。
メーカー保証の期限が切れていたり、条件を満たせず対象外だったりした場合は、修理業者への依頼を検討してください。
パソコン内部に大切なデータが保存されている、あるいは、バックアップをとっていない場合は、修理に出す前にデータ復旧業者に相談したほうがよいかもしれません。
保証制度を活用する
前項とも関連しますが、レノボ製パソコンを長持ちさせるには、保証制度をうまく活用することが大切です。
レノボの故障率は低価格帯のモデルほど高いのは前述した通りですが、特にレノボのエントリーモデルでは、故障リスクが他の国内ブランドより高いと指摘されています。
ですから、低価格モデルを購入した方は、故障が起きることを前提に、保証制度をしっかり利用して、故障時の修理費用を抑えることを考えましょう。
レノボの保証制度やサポート体制は、国内ブランドと異なる点もあるため、購入前にしっかり確認しておきましょう。
買い替えを検討する
パソコン不具合の原因はさまざまですが、長年使いつづけてきた場合は、経年劣化で寿命を迎えている可能性があります。
もし、そうであったら、部品交換や修理を頻繁に行っても、スムーズに稼働する状態に回復するのは難しいでしょう。
バッテリーの持続時間が極端に短い、パソコンが異常な熱を持っている、再起動を繰り返すなどの異変が現れた場合は、危険なので早めに買い替えてください。
なお、内閣府の行った調査では、パソコンの平均使用年数は7.7年で、レノボの公式サイトでは4~5年を目安に買い替えるよう推奨しています。
5~7年以上同じパソコンを使用し、起動エラーが頻発している場合は、パソコン買い替えのタイミングといえます。
参照元:内閣府「消費動向調査(令和5(2023)年12月実施分)調査結果の概要」
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/kekkanoyouten2023.pdf
レノボ製パソコンの高価格帯は耐久性に優れたモデルが多い
世界中で高いシェアを誇るレノボ製パソコンですが「壊れやすい」という悪評も聞かれます。
ただし、それは廉価モデルの一部であって、高価格帯のモデルやビジネス向け製品では耐久性に優れたものが多い、というのが本当のところのようです。
本記事では、そんなレノボのパソコンについて故障が疑われた際の対処法や、長く使用するためのメンテナンスやアップデートの重要さについて説明しました。
もし、不具合の原因が特定できず、改善が困難であったら、京浜で年間5,000件以上のパソコン修理実績を誇るきむらパソコンにお任せください。
日々研鑽を重ね、高度な技術を習得したスタッフがお客様のパソコン修理を担当いたします。